プロ心理カウンセラー

毎日の診療に際して、患者さんの症状の根本に、心の問題が見え隠れすることがあります。心臓そのものには異常がないのに、心臓を窓口として症状が現れます。そんな場合には心療内科の先生に診療をお願いすることも多いのですが、そういった診療科を受診するまでもなく、もう少し心の持ち方を変えてみたらと思うこともよくあります。そんなとき、自分の心を整理し、自分の進むべき道を見つけ出すのに手助けしてくれる人がカウンセラーです。今回はそんなカウンセリングをされている、プロ心理カウンセラーの西開きくよ先生をお訪ねし、いろいろと伺いました。

徳島市内のマンションの一室で徳島メンタルヘルス協会を運営されています。平成17年5月に設立され、今年1月にNPO法人としても認可されました。
訪れたマンションでは通常の居宅部分をすべて協会の運営に使用されており、カウンセリング用の個室、箱庭療法や会議などを行う12畳ほどの部屋、事務室などがありました。
カウンセリングの対象となる状態は家庭では親子関係の悩み、嫁姑問題、夫婦関係や不倫・離婚など、学校関係ではいじめや不登校、引きこもりなどが、また人間関係のモヤモヤや、自分探しなどです。

【カウンセリング室(右:西開きくよ先生)】
【箱庭療法などに使う部屋】

「カウンセリングがもっとも効果的な状態は何ですか?」とお尋ねすると、「神経症的症状です」とのことでした。カウンセリングを受ける人をクライアントと呼んでいますが、クライアントがカウンセラーとの話し合いの中で、自分の進むべき道を見いだし、自らが気づいて解決していくようです。その神経症的症状が起こってくる仕組みの中に、よく見られる原因があると、興味深い話しをされました。それはクライアントが育ってきた過程で、「親に気に入られるように演じてきた」ということです。そのように生きてきたことで、自分らしさが少なくなって精神的に不安定になり、いろいろな恐怖症や過換気状態、果てはリストカットに至ったりすることもあるようです。こういった神経症的症状は学生さんに限らず、社会人になってからでも起こりえます。会社の中で周囲に過剰に適応しようとすることで、いろいろな症状が現れます。例えば、誰かが数人で話し合っている傍を通ったときに、その集団がサアーッと分かれたとします。そのときに「きっと私の悪口をいっていたに違いない」と反応し、こういった反応がたび重なると、いろいろな神経症的症状が現れることがあるとのことでした。

こういった気持ちのわだかまりを解きほぐし、自分の生育過程での問題点に気づかせてくれ、その人らしい活き活きとした、自分の進むべき道を探す手助けをしてくれるのがカウンセラーです。

ご希望の方は紹介しますが、ご自分で直接連絡されても大丈夫です。料金は1時間6000円ですが、西開先生以外のカウンセラーであれば1500円2000円3000円と、費用も異なるとのことでした。病院と同様に、守秘義務は守られますのでご安心下さい。なお、神経科や心療内科で診療を受けている方は、まず主治医の先生にご相談下さい。

【坂東】

【徳島メンタルヘルス協会】
住所:徳島市富田橋8丁目1−1 朝日プラザ  メルクマール眉山東1104号
電話 088−656−6377 (休業日/日・月・水・祝日)