藍色の風 第14号目次
おやつ≠お菓子
食事相談をしていて私がつくづく思うこと。“世の中からお菓子がなくなったらどれだけ病気の人が減るだろう・・・。”
でも実際そんなことが起こると、体にはいいですが、寂しさが感じられますよね。お菓子好きの人にとっては心の安らぎにもなりますから。でも“お菓子がなくなればいいのに”と思わせるほど、食べ過ぎている方が多いという現実。これが私の悩みのひとつになっています。平気でケーキを2〜3個も食べたり、羊羹1本食べたとか、ジュース3本飲んだとか。そしてその積み重ねで体重が増えてしまい、体調不良(高血圧、糖尿病、高脂血症など)を訴える患者さんが次々にやってくる。お菓子の食べ過ぎがどれほど体に悪影響を及ぼしているか、お菓子好き、甘いもの好きの方は考えてください。
ごはんを茶碗2杯食べたら「2杯もたべるの!!」と驚かれるのに、ケーキ2個や饅頭2個は意外とよくある話しですし、食べ過ぎているという感覚がないようです。それには、お菓子の適量が知られていないことが一つの原因です。食事は朝食、昼食、夕食と1日3回食べることが基本となり、ごはんとおかずを組み合わせて食べるという一応のルールがあります。しかし、お菓子の場合はルールを決めていない方が大半です。そこでぜひ、こんなルールと適量を決めてはいかがでしょう。お菓子は@1日1回まで。A200kcalまで。B昼間に食べるC食べない日を作る。など。これを十分と思う方は適量です。物足りないと思うかたは要注意です。『お菓子は週2回まで』と書かれてある本もあるくらいなので…。
食事相談で「お菓子を食べていますか?」とお尋ねすると「食べていません。」との返事。続けて「あんパン食べますか?」とお尋ねすると「食べます。」。「かきもちは?」「食べます。」との返事。あれ???“あんパン”も“かきもちも”もお菓子ですよね。菓子パン、蒸しパン、加糖ヨーグルト、飲むヨーグルト、調整豆乳、乳酸菌飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンク、100%ジュース、飴・・・これらみんな糖分が多いのでお菓子(嗜好品)と考えます。
最近子供のおやつが見直されています。おやつはお菓子ではないという考え方です。子供にお勧めのおやつは『ごはん(おにぎりなど)、野菜類(じゃがいも・さつまいも・人参・トマトなど)、果物類(バナナ・りんご・みかんなど)、乳製品(牛乳・チーズなど)』があげられます。これらの食品には砂糖や脂肪分が添加されておらず自然な食品で、栄養バランスをよくするためのおやつです。砂糖や油たっぷりのお菓子とは随分質が違いますね。もちろん、大人のおやつもお菓子にする必要はありませんよね。
*カロリー豆知識*
Q.カロリーの高いのはどれ?低いのはどれ?
- 明治LG21(ヨーグルト)
- グリコBigプッチンプリン
- 伊藤園 充実野菜(野菜ジュース280g)
- トーラク 調整豆乳(200ml)
- サンキスト100%オレンジ(オレンジジュース 500ml)
A.(1)95kcal、(2)252kcal、(3)98kcal、(4)105kcal、(5)240kcal
※上の枠内をマウスでドラック(左ボタンを押したまま横に)してください。答えがご覧いただけます。
【管理栄養士:東】