アッ わっせとった・・・

「薬を飲み忘れた。」 「薬をのんだかどうか忘れてしまった。」という事はございませんか? 薬を飲み忘れると十分な薬効が得られず、病気の治癒を遅らせたり進行を早めたりします。また飲んだ事を忘れて何回分も服用すると思わぬ副作用がでる事もあり危険です。そこで薬の飲み忘れ防止策を探してみました。


  • 【写真1:日付を書いた薬のシート】

    薬のシートに飲む日付を書き込む。(写真1)
    種類が少なければ日付・曜日だけでもいいでしょう。できれば(朝・昼・夜)も書き込みます。
  • カレンダーに1回分ずつ貼る。
    なるべく大きな壁掛けカレンダーに朝・昼・夜の分を貼り付けます。
  • タイマー・目覚まし時計を利用する。
    服薬時間をタイマーにセットしておきます。出先では携帯電話やモバイルのアラーム機能、職場ならパソコンのスケジュール管理ソフトも使えます。
  • 服薬一覧表を作る。
    見やすい所に貼り、飲んだ直後に印をつけます。習慣づければ飲み忘れたかどうか確認できます。
  • 飲んだ後の包装を捨てない。
    飲んだかどうか不安な時に確認できます。(ピルケースや袋に戻しておく。セロハンテープで一回分をまとめておく等。)
  • 行く先々に予備をストックしておく。
    家を出てから「しまった!!」と思った時用に、職場の机・ロッカー・必ず持つかばん・財布・洋服のポケット等に少し余分の薬を用意しておく。そのために少し多めに処方してもらっておくと安心です。
  • 食前・食後に飲む薬は食卓に出しておく。
    食事に関連して服用する薬なら、あらかじめ食卓の定位置においておく。

  • 【図1:一包化した薬】

    一回分を一包化して出してもらう。(図1)
    一回分を小分けの袋(一包化)にしてもらう。(病院・薬局でご希望をお伝え下さい。)
  • 行動と関連づける。
    毎日の生活行動と関連して薬を飲むようにする。
  • 目立つ所に貼り紙をする。
    冷蔵庫・トイレのドア・洗面化粧台等の必ず目にする所に、「薬を飲む」という目印を貼っておく。

以上、いろいろありますが、それぞれの生活スタイルに合わせた方法を試してみて下さい。百円ショップ・介護用品店・通販等にもいろいろな用品があるようです。また、ご家族のいらっしゃる方は、ご家族に一言声をかけてもらう方法もあります。この他にも良い方法があれば私達にもお教え下さい。

★☆★ もし薬を飲み忘れたら ★☆★

もし薬を飲み忘れても、二回分をまとめて服用しないで下さい。
次の服用時間が近い場合は一回とばして下さい。

▼△▼ 薬の調整 ▼△▼

自己判断で薬の量を減らしたり、やめたりするのは危険です。例えば、降圧剤を急に中止するとリバウンド現象(反跳現象)を起こし、薬を飲む前の血圧よりも、もっと高くなる事があります。また、数種類の薬を飲まれている方で休薬する場合には、休薬する順番があります。薬の減量、中止が必要ではないかと思うときは、必ず医師と相談して下さい。診療時間内ならクリニックに、診療時間外なら院長の携帯電話(午後10時迄)におかけ下さい。その時、前回受診時のカルテをお手元においてお話しいただくと、記憶の間違いなどもなく、院長も助かります。院長が車の運転中、講演会出席中などで電話に出られない場合は、後で連絡させていただきます。藍色の風「創刊号」でもお伝えしたように、携帯電話を非通知設定にされていると、どなたからの電話だったのかわかりませんので、非通知設定を解除してからお電話下さい。

●○● 他の診療科で内服薬が処方された場合 ●○●

二種類以上の薬が重なると互いに影響する事があり、作用が強くなったり、弱くなったり、また有害な化合物を形成する場合があります。他の診療科で薬が処方された場合は是非お知らせ下さい。お薬手帳を利用されると便利です。

◎◎◎ 余談ですが・・・ ◎◎◎

薬の中にはPTPという包装シートがあります。誤ってこのシートのまま飲むと食道・胃などを損傷し、穴を開けたり潰瘍を発生したりする事があります。包装シートのまま飲むなど考えにくいと思われるかもしれませんが、実際には結構報告があるようです。以前は手で簡単に一錠分ずつ切り離せていたシートが、数年前からは手で切り離せなくなりました。不便に感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。つながった状態から薬を出すようにした方がPTPシートの誤飲が回避されるだろうと考え、スリットを入れなくなったようです。

【看護師:長尾・竹内・速水・立石・阿部】

「参考資料」薬の飲み忘れ防止法カバノアナタケ直販・薬の飲み方2・薬の飲み忘れ防止法・痛風薬の飲み方、飲み忘れ予防策