藍色の風 第17号目次
貯筋をふやしましょう !!
前回号でウォーキングだけでは、筋力の維持には対応できないことをお伝えしました。
歳をとっても自立して健康的な生活を送るためには、筋力トレーニングで筋力の維持・向上をはかる必要があります。
「貯筋」とは高齢になると衰えていく筋肉を鍛えて、無理なく安全にコツコツ筋力を蓄えることです。老後に向けて「貯金」も大切ですが、「貯筋」も大切です。また、「貯金」は使うほど減っていきますが、「貯筋」は使うほど増えていきます。
さあ、筋力トレーニングで貯筋をふやしましょう!
スクワット
足腰を鍛え、脚を引き締め、変形性膝関節症や転倒予防します。
- 最初は手すりや柱を持って安全に行いましょう。
- 足を肩幅程度に開き、つま先は約30度開きます。
いすに腰掛けるイメージで、上体はやや前かがみに。
(洋式トイレにしゃがみ込むように) - 膝は90度曲げる。90度曲げるときついと感じる時は曲げる角度を半分にするか、いすを使って座ったり立ったりしましょう。
- 2〜4秒ぐらいかけてしゃがみ込み、立ち上がるときに息を吐きましょう。
カーフ・レイズ(つま先立ち)
ふくらはぎを鍛え、むくみ解消などに効果があります。
- てすりや柱、いすの背もたれを持って安全に行いましょう。
- 足は肩幅より少しせまく、目線は前を向きます。
筋力トレーニングの効果は年齢が若いほど早く現れます。一般的に高齢者では8週間ぐらいで効果が実感できるそうです。また、トレーニングをやめてしまうと元に戻りますが、長時間かけて蓄えられた筋肉は、短期間で急激につけた筋肉よりも消失しにくいようです。
クリニックでは、病状に合わせてトレーニング方法をお教えしています。筋力トレーニングを始められた方の中には、「杖なしで歩けるようになった。」「歩くのが速くなった。」と効果を実感できた方もいらっしゃいます。筋力トレーニングに関してはいつでも看護師にご相談下さい。
【看護師:長尾・竹内・速水・立石・阿部】
参考文献:「高齢者筋力トレーニング 貯筋運動指導者マニュアル」保険同人社 他