藍色の風 第30号目次
肥満の原因を探ってみましょう!!
テレビの人気番組では相変わらずダイエットについて扱うことが多いようです。ダイエットのためにはこんな食品がよい、ダイエット成功の秘訣は何か?等々。多くの国民が多少なりとも体重を気にしているため、視聴率を稼げるのでしょう。「甘いものが好き。肉が好き。おいしいものに目がない。」肥満傾向の人には誰しも同じような嗜好が見られます。そこで今回は肥満の原因をまとめてみました。
1.暴飲暴食による摂取カロリーオーバー
肉類(動物性タンパク質)、甘い物、アルコール類などの暴飲暴食、ドカ食い、不規則な時間帯(夜8時以降)の食事など、過剰摂取によるカロリーオーバーが肥満の原因になっていることが多いようです。
2.老化や運動不足による基礎代謝量の低下
私たちの体は寝ている間でも絶え間なく呼吸を繰り返し、心臓は休まず鼓動し、腸は蠕動運動をしています。私たちの生命を維持するために、体内の臓器が休みなく働き続けているのです。このように生命を維持するための必要最低限の活動エネルギーを「基礎代謝」といいます。この基礎代謝は成人で平均1,200kcalとされています。つまり私たちは寝たきりの状態でも1,200kcal前後のエネルギー量を消費しているのです。しかし、老化や運動不足など何らかの原因で基礎代謝が低下してしまうと、太り易く痩せにくい体質を作ってしまいます。
3. 慢性の便秘
口から摂取した飲食物は胃・小腸で消化吸収され、そこで吸収されなかった残りの滓(余剰な脂肪分や糖分など)は下方の大腸へ送られ、最終ウンチとなって体外へ排泄されます。(これら一連の所要時間は24時間です)しかし、慢性の便秘になると余剰な脂肪分・糖分を含む滓が長時間大腸に停滞するため、水分といっしょに体内へ再吸収されてしまいます。またデコボコした大腸のヒダなどへこびり付き"宿便"となっていきます。この宿便の量は多い人は5〜7kgもあるといわれています
4. ホルモンや自律神経のバランスの崩れ
ストレス社会と言われる現代に生きる私たちは、誰もが多かれ少なかれストレスの影響を受けています。精神的な悩み事を抱えると食欲がなくなるように、過剰なストレスを受けると自律神経に影響が及び、それらに支配されている消化吸収機能も変化します。その他にも産後や更年期、私生活の不摂生などによっても自律神経のバランスが崩れてしまい、体内へ余分なカロリーが吸収されやすくなったり、太り易い体質へと変貌したりしてしまいます。
5. 食事の変化による微量ミネラルの不足
現在、私たちの周囲には、手軽に食べれらるインスタント食品、冷凍食品などが氾濫し、外に出れば、ハンバーガーなどのファーストフードのお店がひしめき合っています。これらの食品にはビタミンやミネラルなどの微量栄養素が乏しく、脂肪や糖分などは多く含まれています。また、肉類を中心とした食事情の欧米化に伴い、内臓脂肪型肥満が急増していると考えられています。
さて皆さんの食生活はいかがでしょうか?それぞれの肥満の原因の改善をし、減量に成功され
ている方もたくさんおいでます。肥満に悩まれている方 ご一緒に考えていきませんか?
【管理栄養士 藤原】