藍色の風 第31号目次
トウガラシ、唐辛、唐芥子、蕃椒、Red Pepper 、Capsicum annuum
皆さん、受付の隣、食事相談室の入り口にトウガラシの飾り物があるのをご存知でしょうか?「このトウガラシって何?」とか、「どんな意味があるの?」と聞かれることが多く、私たちは「魔除けになるといわれています・・」とお伝えはしていたのですが、もっと深い意味があるのかと思い、今回はこのトウガラシについて調べてみました。
◆トウガラシはどこから来た?
トウガラシの原産は中南米で、15世紀後半コロンブスによってヨーロッパに伝えられ、アフリカからインド、インドネシアにも伝わり、その後中国や朝鮮半島に伝えられたとされています。日本には、16世紀中頃にポルトガル人によってもたらされました。
今ではトウガラシといえば、韓国=キムチを思い出す人も多いと思いますが、朝鮮半島にトウガラシを伝えたのは日本で、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に持ち込んだのが始まりだという説があります。
◆魔除けといわれる由来は?
香辛料として食べられる以外に、インドでは、「邪視」対策に使われています。本人にその気がなくても、じっと見つめた視線には魔力があり、見つめられた人は健康を損ねたり害を受けたりする事があると信じられており、その視線を「邪視」といます。西インドのある地方では、ライムと数本の青トウガラシ、渋い木の実をくくったものを「邪視」除けのお守りとして利用しています。トウガラシのような辛いものは悪いものを寄せ付けないと信じられていることから、魔除けや厄除けとして使われているそうです。
また、日本でも青森県十和田湖地方において、トウガラシやにんにくが魔除けとして玄関に吊るされている所もあります。にんにくなどにおいの強いものにも、邪気を除ける効果があると言い伝えられています。
その他にも、米びつの虫除けにトウガラシをいれる防虫対策など、昔から伝えられている様々な利用方法があるようです。
皆さんもこれらの他にトウガラシの利用法などがあれば教えてくださいね。
引用・参考文献 トウガラシ賛歌 山本紀夫編著
【受付事務:堺・湯浅・西谷】