藍色の風 第31号目次
どうしたら間食はやめられるの?
ダイエットのために食事相談室を訪れた患者さんの第一声は「ご飯は控えているのにやせない。」というものが多いです。「どうしてでしょう?」とお尋ねするとしばらく考えて「甘いものが大好きでやめられないからかな」と答えます。「甘いもの」イコール「太ること」ではありません。
20〜50代の一般成人男女各200人を対象にした、間食に関するアンケート結果が発表されています。約80%の人が「間食をよくする」と答えています。間食をする割合は年代が高くなるにつれて多くなっています。しかしこんな状態でも皆が太っているというわけではありません。間食の内容、量、
摂り方が問題のようです。間食をよくとる時間帯は60%以上の人が昼食から夕食の間、次いで多いのが夕食から寝るまでの間で、30%でした。間食の内容で好まれるのは40代以上ではせんべい、おかき、和菓子、果物などで、世代を問わずに人気が高かったのはアイスクリームでした。
さて、間食とかおやつということは本来、食事と食事との間の軽い食事を指していました。日本人が1日に朝夕の二食であった時代に、農作業や重労働をする人達は食事と食事との間に小食をとり、栄養を補給していました。この間食は栄養補給ばかりではなく、仕事中の気分転換の役割も果たしていたものと思います。
ひるがえって現代人が間食をする理由を尋ねてみる1位:.口さびしいから2位:お茶うけに3位:気分転換に、という結果になりました。現代の間食は気分転換の意味が強いようです。それなら少量にできるはずですが、「袋を持ったままで食べる」という食べ方をされる方もあり、食行動にも問題があるようですね。
さて、上手な間食への対応策を以下に記します。夕方の空腹時には脂肪は吸収されやすいので、夕食のドカ食いを避けるためにも、適度な間食をとって身体を満足させることは大事なことかもしれません。また就寝前二時間の間食(夜食)はしない方がいいですね。また太るから間食は絶対にしないというのは長続きしません。イライラしない程度に間食をとることも必要です。間食をする・しないではなく、時間や量を決めて上手に間食をとることが大切です。一般的に間食のカロリーは1日200Kcal以下、できれば100Kcalを目標にするのがよいとされています。わかっているけど癖(習慣)を変えるのは難しいなあという声が聞こえてきそうです。でも挑戦してみてください。
また、「いつか食べるために、安売りの保存食を買いだめして…」という発想を捨ててください。お菓子の買い溜めも無くして下さい。買い物の際には必要以上のお金は一切持たず、不要なものは買わないようにしましょう。家に余分な食べ物を置かないことです。こうして、間食をしたくてもできない状況を作ります。この方法で一週間、過ごしてみましょう。これが身につく「癖」「習慣」の第一歩です。食べたくなっても禁断症状だと思って、最初の一週間だけは死に物狂い、親の仇で我慢してください。ストレスも感じるでしょうが食べてもストレスを感じるのだから、どうせなら食べないストレスを選択してください。正しい食生活に戻る我慢です。最初の一週間を乗り越えたらさらに一週間続けてみて下さい。はじめの一週間よりは楽になっています。さらに一週間、もう一週間と延ばします。そのうち、間食をしないことが癖になり、なぜ間食を止められなかったかが不思議に感じられるようになりますよ。もし食べたい場合は下表の二重枠の内容のものにとどめましょう。
【管理栄養士:藤原】